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無添加でソーセージを作る、ということ
パクモグドットコム店長 河本

「市販のソーセージは加熱すると変な臭いがする」
私の妻が、そう言ったのはずいぶん前のことです。失敗作のボソボソソーセージを「美味しいよ、変な臭いしない、クサくない」と食べてくれた妻の一言が、私の仕事の原点になっています。

私は子どもの頃から物を作ったり分解したりすることが大好きで、大人になってからも「自分で作ること」への情熱は変わりませんでした。料理も好きでいろいろ手作りする中で「ソーセージも作ってみたい」と思いチャレンジしました。でも最初は散々な失敗続き。「ゆでたハンバーグ?」と言いたくなるような出来栄えでした。それでも諦めずに試行錯誤を重ね、ドイツで経験を積んだ職人さんに教えてもらい、ようやく「添加物なしでもプリッとおいしい」ソーセージが作れるようになりました。
その過程で気づいたことがあります。市販のソーセージに使われる添加物のほとんどは、食べる人のためではなく、流通・保存という売り手側の都合のためにある、ということです。

添加物が「危険」と言いたいわけではありません。国が認可したものは安全性が確認されています。ただ、自分で作るなら——肉の鮮度も部位も選べて、賞味期限も気にしなくていい——わざわざ入れる理由がない。「入れる必要のないものは入れない」それだけのことです。

その考えは、あるお客様の話でさらに深まりました。
腎臓病を患ったお父さんが、医者から「ソーセージは禁止」と言われました。毎朝市販のソーセージを1本食べるのが日課だったのに。禁止の理由はリン酸塩。腎臓病の方には厳しく制限される添加物だそうです。ソーセージが食べられない・・落ち込むお父さんを見た娘さんは、このままでは病気以前に精神的に弱ってしまう。どうにかしたいと思い、ネットで当店の手作りソーセージキットを見つけ、すぐに担当の医師に相談しました。「リン酸塩が入っていないなら問題ない」と言われました。それからは毎月、ソーセージを作り、冷凍して送り続けたそうです。
「お父さんがとても喜んで、毎日私の作ったソーセージを食べています。ありがとうございました。」
そのメッセージを読んだとき、とても嬉しくて、この仕事をしていて本当によかったと思いました。
健康な人には問題のないものでも、誰かにとっては食べられなくなってしまう。添加物を入れない選択が、その人の日常を守ることがある。そして、ソーセージという多くの食べ物のほんの一部分ではあるけれど、添加物を入れないソーセージ作りを、きちんと伝えていきたいと思うようになりました。

無添加でソーセージを作るのは、正直、簡単ではありません。新鮮な肉を使い、低温で肉を練り、温度が上がる前に素早く詰める、唐辛子やレモン汁は入れてはいけない、など制限が多く失敗もしやすい。それでも私が伝え続けるのは、「添加物なしでも、ちゃんとおいしく作れる」という事実があるからです。さらに、不要なものを入れないことで、肉の美味しさが感じられ、薬剤の匂いもしないソーセージ。他の人にも安心して食べてもらえる。子供に「いっぱい食べてもいいよ」と言える。塩分をひかえているひとには、減塩のソーセージを作ってあげられる。このような無添加で美味しいソーセージを作れる人が、日本中にもっと増えてほしい。家庭の台所で、誰かの笑顔のために、手間ひまかけてソーセージを作る人が増えたら、すごくいいなと思っています。
だから私はすべての作り方、レシピを公開し、キットを売り、失敗した方には上手く作れるようにアドバイスをします。皆さんが大切な人から「ありがとう」「また作ってね」と言ってもらえる瞬間を増やす、お手伝いをしたい——それが、パクモグドットコムを続けている理由です。
あなたの手で作ったソーセージが、誰かの毎日をちょっと幸せにする。そんな場面に、少しでも関われることが私の喜びです。ですので、作り方でわからないことがあったら聞いてください。上手くいかないこともありますが、必ず無添加でも美味しいソーセージは作れます。

私の夢はソーセージ作りが、ハンバーグや餃子のように、家庭料理の一つになることです。みなさんが無添加で美味しいソーセージを作れるようになると、私の夢が少しづつかなっていきます。ぜひぜひ、ご協力お願いします。

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